「科教協静岡」と「静岡・高校理科サークル」とで「研修交流会」をテーマ「理科 実験・実習・ものづくり講習会」で開催しました。
6月30日(土)の午後、静岡高校の物理教室で開催しました。講師は仮説実験授業研究会の戸塚享(たかし)さんにお願いしました。
(1) 実習「発泡スチロール球を使った1億倍の分子模型作り」 →
(リンク先に記事があります)
(2) 実習「煮干しを使った魚の解剖」 → (リンク先に記事があります)
戸塚さんから「科教協も仮実研も理科の授業を楽しくしたいという大きな目標があります。 生徒が楽しいのはもちろん先生も楽しく授業しなければいけません。 今日は先生というよりも科学が好きな一人の大人として講座を楽しんでいっていただければいいなと思っています。」 との熱い思いの提言がありました。そうした会になったと感じています。
アンケートには、「参加して得るものが大変多かった」が多数ありました。
・煮干しの解剖は初めてでした。分子模型作りも初めてでした。(中学教員)
・ていねいに説明していただき、楽しみながら実習ができました。中学校での授業にも生かしたいと思います。 煮干しの解剖は、さっそく授業でやってみたいと思いました。(同上)
・実験・アイデア紹介は道具を手に入れることができてありがたかった。煮干しの解剖は、やってみるほどにおもしろさが出てくる。 生徒の中には生の魚には抵抗を感じることもあるので、これはいい方法だなと思います。分子模型づくりは自分が楽しかった。(同上)
・非常勤は、いわゆるフリーの立場なので、自分からみつけて研修に参加しないと学ぶ場がありません。 これからも勉強会には参加したいと思います。やはり、授業にすぐ役に立つものがありがたいかなと思います。(同上)
・以前も研修会へ参加させてもらい、授業で行ったところ、子ども達から好評でした。 楽しい理科を、子ども達が興味を持つ内容をいつも教えていただき助かっています。 4年生の子どもが、るくるでカタクチイワシの解剖したものを学校へ持ってきたことがありました。 とても大切にしていました。その時は、ちょうどこの会で学んだ、からだの作りの教材で、手羽先の筋肉と骨を生肉を使った授業で実践した時でした。
今回は、そのことを思い出して、ぜひカタクチイワシの解剖に参加したいという思いでした。楽しかったです。(小学校教員)
・特に、分子模型作りが楽しくてはまりました。(高校教員)
(3) 展示「実験・実習で活用できるアイデア」(①②⑤はリンク先に記事があります)
①
ピッカリテスター(電気の導通確認器具)
交流100Vの電球(10W程度)を使って、教員の展示実験として、金属の導通や水溶液中のイオンの確認を示す装置。
②
見えること(光)に関する、ちょっと不思議な現象 (各方面からアイデアを入手)
・立体めがね:平面の絵が色により立体的(奥行きがでる)のは、プリズムや回折格子フィルム。
・フィギア入りスーパーボールが水中でフィギアのみ縮むのは、空中で凸レンズの虚像であるため。
・「首振り恐竜」は、錯視(心理的な現象):この名称でのWeb検索で解説と型紙入手可。
③ 不思議な浮沈子(科教協全国大会で入手)
金魚形のしょう油入れを利用して浮沈子をつくる。ペットボトルに水とともに入れキャップをする。 浮沈子内の水の量を調整したものをいくつか入れ圧をかけると、沈む順を予言?が可。
④ 梅雨時でもできる静電気実験(科教協全国大会で入手)
小さい発砲スチロール球を入れて、プラコップ2つの口をそろえて密封する。よく振ると…。
⑤
紫いも粉(パウダー)を使ったpH実験 (「静岡・高校理科サークル」等でアイデアを入手)
紫いもパウダー(製菓材料)、紅いも粉(沖縄物産公社の「わした」)を水に溶いて(溶けないが濃いめが良い)加えると、酸で赤に塩基で黄色になる。
その他に資料も配付しました。
担当 科教協静岡 長谷川静夫