水に溶けている条件としては、下の2つがあります。
① 透明である(有色透明を含む) ② どこも同じ濃さで「あり続ける」
この条件を、実感をもって理解することが、粒子概念を形成していく上でも大切なことだと思います。そこで、 2つの実験をすることにしました。
『水溶液中の粒子の大きさが非常に小さくなっている』
→ レーザー光源を当てて、光の通り方を確認する
『水の分子の熱運動によって、 拡散され続ける』
→ 牛乳などのコロイ ド粒子を顕微鏡で観察する
ここでは、レーザー光源をあてて証明する実験を紹介します。
光の性質については、身近な物理現象で詳しく学習するので、今回は、波長があり、粒子がその波長の大きさより小さければ通過できることを、コラムで紹介しておく程度で簡単に説明しておきます。その後、「問題」に挑戦させます(図1)。
問題 下の4つの液体に、レーザーポインターで光を当てます。光はどうなるでしょう。
予想 ア.光は通過する イ.一部の光がぶつかるが通過する ウ.光は通過しない
4つの液体は粒子の状態に違いのあるもの(ザラメ 緑茶 デンプン 牛乳)を選びました。どれも日常生活でよく見るものばかりです。
実験の結果は上のようになります。(図2)
サークルでの検討では、このほかに校庭の砂を入れたサンプルも加えて、はっきりと目に見える大きさの粒のものを加えると、デンプンや牛乳、緑茶中の大きな粒の想像につながるといった意見をいただきました。 (執筆:西村)
この記事は、理科サークル「SCIENTIA」のニュース「Serendipity」№83から引用し編集したものです。
「科教協静岡ニュース」№68に掲載しました。
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