自分が立っている場所から見える水平線までの距離は、中学校までに学ぶ三平方の定理と平方根を使って、計算できます。計算した水平線までの距離は、それほど遠いものではありません。
「ふじのくに地球環境史ミュージアム」(有度山の山麓で標高65m)でのイベントで紹介をしました。過去に「ここから御前崎が見えますよ!」と言ったら、「そんなはずはない!(「見える距離は短い」という意味)」と言われました。標高65mから見える水平線までの距離は、計算上29km。御前崎までの距離は約45kmありますが、実際は見えます。それはなぜ?でしょう。
① 水平線までの距離の求め方
② 水平線の先は見えないのか?
「ふじミュー」の標高を65mとすると、水平線までの距離は、約29kmとなる。
これでも御前崎までの距離が約45kmあり見えないことになるが、御前崎の台地の上(三角点)の標高が43mあるので、そこは水平線の上に位置して見えていることになる。
【注】計算をすると、御前崎の先端までの距離では、標高が約20m以上の部分が見えることになる。
他方、海岸にいる人(目の高さ1.5m)では、水平線までの距離が約4.4kmで、御前崎(約130m以下)は見えません。
執筆:篠崎勇(科教協静岡)shizuoka_koko_rika_c@yahoo.co.jp