ボランティアとして関わっている、静岡市の科学館「る・く・る」での「科学教室」で、小学校3年生から6年生を対象に、2時間で行ったものです。
① 台所の白い粉の探究の実験
台所にある6種類の白い粉の正体を、色々な実験で、見つけよう!
【課題】台所にある白い粉が、A(赤シール)、B(黄シール)、C(緑シール)、D(青シール)、E(白シール)、F(もようシール)の6本のプラカップに入っています。白い粉は「砂糖」「食塩」「小麦粉」「片栗粉」「重曹」「クエン酸」だということはわかっています。
どのビンが何か色々調べて見つけてください。どんな実験をすると分かるだろう。
≪意見を聞く≫
例 1 見る(肉眼、ルーペ) 2 手触り 3 におい 4 味
5 水に溶けるか、溶けないか 6 火であぶるとどうなるか
7 薬品や試験紙を入れるとどうなるか
(薬品…ヨウ素液・酢・紫キャベツ液、試験紙…リトマス試験紙)
【実験】今日は下記の6個の実験をやって見つけましょう。
① 水に溶ける溶けないの違いの見つけ方(注:溶けるとは透明になることで、デンプンは溶けない)
② 紫キャベツ水溶液の色の変化(試験管に入った、それぞれの液の色と比べてみてください)
③ ヨウ素液の色の変化
④ 酢(酸のなかま)を入れると、泡がでる物がある
⑤ 火であぶるとどうなるかの実験(注:有機物か、無機物か)
(アルミホイルを巻いた金属スプーンに少量の試料を入れ、アルコールランプで熱する)
前もって調べた結果、それぞれの物質の性質は下記の表で表してあります。
実験をし、その結果を表と照らし合わせて、ABCDEFの物質名を判定しましょう。
② 子どもたちの感想
3年 ・いろいろなじっけんができてたのしかった。
・さとうが黄色くなった後に黑くなってふしぎだった
・おもしろかったこと:大きくかわったところ
もっとやってみたいこと:ほかの粉でも実けんしたい
ふしぎに思ったこと :なぜ薬品を入れるとかわるのかがふしぎだった
・ばくはつしたり、あわがでたりしたのが、とてもおもしろかったです。焼いた後(注:燃焼さじ)、水につけると大きな音が出てきたのでとてもおもしろかったです。もっとおおきなばくはつをおこして遊びたかったです。ひをやるきかいが少なかったのでつぎはもっと火をつかってあそびたかったです。こむぎこなどが黒くなるんだとふしぎに思いました。クエン酸がとけるということがびっくりしました。
・なんで水に白いいろんなこなをあてるととけて、ふしぎに思った。
4年 ・私はアルコールランプを使って実験するのがおもしろかったです。いろんな白い粉は私の思っているのとちがうので、もっと勉強になりました。とても楽しかったです。
・いろいろな物で、物を変えることができたのでうれしかった。しおがとんで自分の顔に当たると以外といたかった。
5年・重曹に酢を入れるとあわがでる実験をやってみて家庭でもやってみたいと関心をもつほど強く心にのこった。重曹+酢=あわあわ
6年・新しいお友達が出来たし、楽しくできました。ありがとうございました。
他には、「ホッカイロを作ろう(酸化反応)」「冷え冷えパックを作ろう(吸熱反応)」「ビタミンCを見つけよう」「2進法を使ったカードゲーム」などがあります。
また、幼児・小学校低学年向けに、絵本(紙芝居)の作成、読み聞かせと実験もやっています。
絵本は、実際の実験や工作とピタッとあうものがないので、「ぽけっとサイエンス」というグループをつくり、補助金も得て、活動をしています。
執筆協力:山口啓子