1)太陽のうごきと地面のようすしらべ (小学校3年)
ペットボトルを使った日時計
紙の上に水を入れたペットボトルを置いて、太陽による影を紙に書く。
メリットは、ペットボトルが安定していて作業しやすく、また紙に影も書き込みやすい。さらに影の横に時刻を書き込むことができる。
2)星や月 (小学校4年)
金網を使った月や星座の観察
100円ショップで購入した金網に、透明なポリ袋(「パッケージプラザ」で0.36×300×450mm50枚入り300円)をかぶせて止める。そのポリ袋に、サインペンで地上の景色と、月や星座の位置を書き込む。何時間かおきに書き込むことで、月や星座の動きがわかる。
子どもに実際の星や月の動きを見せたい。月が沈むときを見たことがない子どももいる。
また、宿題でオリオン座の観察を出したとき、時刻によって星座の位置と向きが変わるので、「見たよ」ではごまかせなくなる。
3)流れる水のはたらき (小学校5年)
① 川の上流・中流・下流当てパズルから、川の流れの働きを考える
上流・中流・下流の川と川原を入れた景色の写真を印刷して厚紙に貼り、各々を8等分したカードを用意する。24枚を混ぜたものから、ジグソーパズルのように並べ変えて3枚の写真にもどすことを通して、細部まで目を通すことをねらう。
3枚の写真が、それぞれ上流・中流・下流のどの景色かを当てる。
注目するポイントは、石の大きさ(写真の中に定規が写り込んでいる)、石が角張っているか丸いか、谷や山のようすなど。
上流と下流の石を採取してきて、実物を見せたい。
② 実験をして石の変化を体験し、川の流れの働きを考える
ペットボトルに角ばって尖った石(砕いた石)を入れてよく振ると、3分ぐらいで角がとれて丸くなる。
硬い石でも軟らかい石でもどちらでも可能。石をハンマーで砕く場合は周りに飛び散るので、保護メガネを着用するなど安全に注意をする。容器は、350mLのペットボトルが握るのにちょうどいい大きさ。また、100円ショップにある口の大きなふた付きの容器を使う場合は、強度を確かめてから使うこと。
子どもが上流と下流とで石の種類が違うと思っている誤解を解くことにもなる。
③ 流れる水のモデル実験
・園芸用の長方形の受け皿を傾けて置き、土を入れて溝(川)を作り、上部から水を流す。受け皿の下部には穴を開けて、流れて来た水が水槽内に落ちるようにする。(校庭の砂場でできることだが、この装置を作れば、教室内でも実験が可能となる)
・土の中に粒の大きさの違うもの(砂)を混ぜると、上流・下流での違いを比べられる。
・流れの速さが場所によって違うこと、流れの速さの違いによって、土がけずられるところやつもるところがわかる。
・土の溝をカーブにすると、けずられやすいところがわかる。
・水量を増やしたときと少ないときで比べてみる。
・急な斜面と緩やかな斜面で比べてみる。
・上部の水を流すところは、右写真中央に側面を一部切った浅い容器を置いて、水の流れ出し口とする。その両側に、中央側に1つの穴を開けたプラコップか紙コップを置いて、穴から流れ出す水が中央の容器の中に常に補充されるようにする。
この記事は、「静岡理科の会」での塩澤康人さん(静岡)の報告・紹介をまとめたものです。
この記事の文章化の責任は、科教協静岡にあります。