1月15日(日)の午後に、静岡市の東部生涯学習センターで、「静岡理科の会 & 研修交流会の相談会」を開きました。前半ではいくつかの実践が紹介され、交流を深めました。
【理科の会での実践紹介】
(1) 簡単で良くわかる対流実験 高橋政宏さん
大型試験管内にアルミ粉を混ぜたメタノールを入れて、手の熱で対流する様子を見る実験。
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(2) 簡単で良くわかる拡散実験 高橋政宏さん
ペトリ皿(シャーレ)の下に同心円を書いた紙を置いて、中に少量の水を入れ中心に結晶を置き拡散を見る実験があります。教科書では硫酸銅を使いますが、拡散がゆっくりで時間がかかるようです。
砂糖を溶かし焦がして重曹を加えて膨らめたもの * のかけらを中心に置くと、さっと拡散をしていくので見やすいです。ただ、含まれている重曹からの二酸化炭素のため動いたり、形が円形からくずれやすい欠点もあります。
(注:上記 * のかけらの作り方は、記事「水分子の運動と拡散の実験」の一部にあります)
(3) 自分で自分を持ち上げる滑車を使った装置 高橋政宏さん
「ペンキ屋の冒険」と言われる実験で、天井に取り付けた定滑車を使って人を持ち上げます。
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(4) 「仕事」に関するレディネス調査 高橋政宏さん
中学3年のクラスを対象に、「仕事の原理と仕事率」の授業の前に行った調査と結果の報告。全体的に、「力と距離の関係」を定量的にとらえている生徒は少ない。また、てんびんとてこなどのように道具や見方が変わってしまうと、生徒は全く違うもののようにとらえるなど、力と距離の関係を感覚的なものとしてしか捉えられていない。そこで、仕事を定量的な物としてとらえさせる必要があるため、力や距離を頻繁に視覚化させ、感覚と量をつなげた学習をさせたい。
(5) 虹色ブンブンごまの作成と光の混合 戸塚享さん
戸塚さんが「青少年のための科学の祭典 静岡大会」で発表したブンブンごまです。浜松仮説サークルで、コマを使った混色実験を紹介されたとき、コマは直ぐに止まってしまうので、ブンブンごまにすればよいのではないかと考えて、そのときの型紙をもとに改良をしたものとのことでした。
遊びとしても手軽でおもしろく、また発展させれば光と色の学習にもつながるもので、幼児から大人までも楽しめると思いました。このブンブンごまを回転させると、同心円状に外から赤・黄・緑・空色・青・赤紫(桃色)の虹色が見られ、中心は白です。
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担当:長谷川静夫(科教協静岡)