科教協静岡第9回「研修交流会」(プレ全国大会) が開かれました。
5月7日(土)に静岡市内に開館した県の施設である「ふじのくに地球環境史ミュージアム」を会場にして、科教協静岡第9回「研修交流会」が開かれました。 今年は科教協の全国大会が静岡市で開催されます。そのプレ大会としての位置付けもありました。
午前中はガリレオ工房理事長の滝川洋二先生の「授業で使える簡単・安価・楽しい新作実験講座」。 午後は東京、埼玉、山梨、岩手、愛知からも講師の方々が来てくださり、「授業づくり講座」が小学校学年別に5講座。 中学・高校の物理分野、生物分野の2講座で行われました。
参加者は例年の倍を超える盛況で、午前中の全体で行った滝川先生の講座では、教室の椅子が足りなくなるほどでした。
午前:滝川洋二氏「科学実験講座」 →
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まず、午前中の滝川洋二先生の講座から書いてみたいと思います。
とにかく盛りだくさんの内容だったのですが、その中からいくつかあげると、まず「手作り箔検電器」です。 プラスチックカップとアルミ箔を使って作るのですが、自分で作ったものを使って自分で確かめながら実験をする。 大人でも楽しそうに何度も何度も実験を繰り返していました。
理科室で生徒に実験をさせるとき、実験道具の数に制限があり、グループで実験させることが多いのですが、できるならば個人実験をさせたいと考えます。 自分の興味に沿って実験ができる装置を用意できたら、科学への興味も深まるだろうと改めて思いました。 また、立方体の水槽に入った水をプリズムとして使い、光を当てて虹をつくる方法とか、電磁誘導の応用として時計の針を磁石で動かして見せるとか、
学習内容を生活の場へと広げてみせる方法なども教えていただきました。 (小長井華子)
午後:科教協の講師による学年別の「授業づくり講座」
(1) 中学・高校(物理分野)[岩間滋さん]
午後は岩手から来てくださった岩間滋さんの「物理分野講座」に参加しました。
岩間さんは「法則につながる具体的な体験を積み重ねることが大事!」と、いろいろな実験を見せてくださいました。 電流の学習で100V用白熱電球を使う実験は、私にとっても、まさに具体的な体験でした。 生徒実験では乾電池、豆電球で実験をするのが通常ですが、岩間さんは交流100V用の家庭用の実験器具で実験をやることに意義があるといいます。
確かに迫力があります。電圧と電流の大きさの関係が、電球の明るさが変化していくことで納得できます。 今はあまり使われていないスライダックを使う方法も見せてくれました。 白熱電球だけでなく電熱器やラジカセなど家庭用電気製品を使うことで実生活の知識となるということにも、なるほどと思いました。
教科書にある生徒実験と、このような演示実験を組み合わせることで、楽しい物理実験になるのは間違いないのです。 (小長井華子)
講演の記録メモ「物理教育で足りなかったこと」 →
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(2) 中学・高校(生物分野)[講師:鈴木久さん]
① 動物の生活
・草食動物(シマウマ)と肉食動物(ライオン)の目のつき方のちがい。
・ウシとウマの歯のつき方のちがい → 消化のしかたがちがうため。
・ブタとイノシシのちがい。
・ウシのひずめ
・スッポンの骨
・動物のうんこ…「動物のウンコ図鑑」山本麻由監修
・活用できる本の紹介
「どうぶつのしっぽ」「どうぶつの目」「どうぶつの手と足」「どうぶつの口」増井光子監修(偕成社)
「ホネからわかる!動物ふしぎ大図鑑②世界の動物たち」富田京一監修(日本図書センター)
「しっぽのひみつ」小泉忠男監修(PHP)
② 植物のくらし
・顕微鏡での観察:シロツメグサの花粉管、ツユクサの気孔。
(3) 小学校学年別講座 → 詳細は別の記事を参照