「科教協静岡」の浜松で開かれた「研修交流会」の紹介と報告をします。
9月6日(日)は、あいにくの雨の日でしたが、静岡大学工学部(浜松市)をお借りして、4教室に分かれ10講座を開きました。講座講師として、委員会と愛知支部の方が、それぞれ2名ずつ来ていただき、県内から5名が講座講師や実験紹介をして、充実したものとなりました。
午前は、1時間30分の講座を2つずつです。
(1) 実験講座(科教協静岡:片山、髙橋、長谷川)
① バイブラランプで電流と磁界の実験
② 酸化銀分解による銀を固まりで見せる
③ ストローでつくるブーブー笛で楽しく体感
④ 3色のLEDランプによる光の合成等
→ (リンク先に記事があります)
⑤ 分光した光を再び集めると白色光に
⑥ すりガラスと乱反射・乱屈折
⑦ スーパーボール、
→ (リンク先に記事があります)
偏光での不思議実験 → (リンク先に記事)
⑧ 音のおもちゃや簡単な実験器具
⑨ 丸底フラスコとレンズでの目の玉モデル
(2) エチオピアでの実験指導(元JICAシニアボランティア:辻野兼範さん)
エチオピアでの理科教育と、実験指導をして、発展途上国への支援のあり方を考える。
午後に1時間30分の講座を4会場2ずつです。
(3) 小学校3年(科教協:佐久間徹さん)
太陽の動きの実験はこの実験。重さの保存はストローを使った手作り天秤で重さをはかる活動を。回路の学習は金属学習も視野に入れよう。
(4) 小学校4年(同上)
温度で体積は変わっても重さは変わらないことを。ものの温まり方は、子どもも納得する対流実験で。体と運動は手羽先を食べて解剖する。
(5) 小学校5年(科教協:丸山哲也さん)
植物の種子のでき方、難しい実験は視聴覚教材で。電磁石では磁界を実感すると楽しさ倍増。ろ紙を上手に使い「溶ける」をイメージする。
(6) 小学校6年(同上)
水溶液の性質では、酸を中心にして水溶液のイメージを。太陽と月のよく分かるモデル。てこのはたらきは、道具を理解して考える。
(7) 物理(科教協愛知:飯田洋治さん)
三原色で白になるとは。電球の抵抗は?授業中にかいた恥と、直列・並列の違いの意味や感電実験。原子核の密度は?思い違いや疑問を実験で考える。
(8) 化学(科教協愛知:林正幸さん)
先進科学塾「光と色を化学する」より。生徒の関心は高いが、頭では理解できていないことに答える。吸収スペクトルの実験と装置、光化学反応、光の散乱。
(9) 生物(科教協静岡:篠崎勇)
DNAストラップを、ビーズで作って複製・転写・翻訳を理解。 → (リンク先に記事があります)
(10) 地学(科教協静岡:長谷川静夫)
火山と火山岩の基本理解。富士山周辺の火山地形の見所。 → (リンク先に記事があります)
参加者は30名余で静岡での集会としては多数でした。一般参加者のほとんどは初めて科教協の行事に参加された方々で、内容はたいへん好評だったと思います。宣伝ちらしを学校宛に送りましたが、費用の都合で会場周辺の小学校には全教員分、他の市内とその周辺の小・中・高校には数部ずつでした。また、科教協から有名講師が来ていただいたこと、浜松市内のグループと共同できたことがあります。さらに、インターネットの教育行事紹介サイトに掲載したことで、県外や離れた県中・東部からも数名ずつ参加していただき、求められていることに驚くとともに、宣伝活動の工夫も考えさせられます。
文責:長谷川静夫(科教協静岡)
関連:第8回「研修交流会」の案内(趣旨、日程、講師紹介等)