「静岡理科の会」の例会を、9月27日(土)の午後に静岡市の生涯学習センター「アイセル21」で、開催しました。
(1) 東海地震から命を守る-私の防災計画づくり 上久保廣信さん(浜松市立中学校)
A4版15ページのレポートで、授業での取り組みが丁寧に紹介されています。
「やがて来るであろう地震災害に対して、子どもたちの前に立つ教師にできることは何か。災害は教育のちからによって減らすことができる。学習によって南海トラフに沿って発生する巨大地震をイメージし、自分の命を守るためにできることを生徒自身の問題として捉えてほしいと願いこの実践を進めた。」とのこと。 → (リンク先に記事があります)
(2) 富士山の火山地形の見学 長谷川静夫(県立高校)
「理科教室」2014年10月号(日本標準刊)の特集「火山に行こう」に、「火山で何がどう学べるか-富士山も例として-」という題で書いたもの一部です。 → (リンク先に記事があります)
(3) 火山灰中の鉱物の観察 (同上)
火成岩の鉱物の本来の(自形)を見るには、火山灰中の鉱物を観察するのが適切です。ただ、噴火して期間が経っている火山灰は、特に雲母や長石が風化して変化し泥になっているため、その泥分を洗い流して見やすくする方法(わんがけ法)を紹介しました。また、観察用の鉱物も配りました。
→ (リンク先に記事があります)
(4) ハンディ顕微鏡ZOOMの紹介 篠崎勇(県立高校)
手の平に入るコンパクトサイズの顕微鏡で、文具店のおもちゃコーナー?に置いてあります。小型にしてはかなり高倍率(60~120倍)ですが、LEDライト付きで明るいです。
(5) 例会での意見交換で
・子どもの統合する能力が落ちてきている。例えば、くぎを打つと手を打ってしまうとか、はさみで切るとき引いた線からずれてしまう子どもが、10人中1~2人はいる。。失敗や多少のけがをしても、直接体験すること(やってみること)が大切と思う。科学少年団では保険をかけている。また、温度計の目盛を読むことも大切で、こうした実体験を通して、少数・分数がわかることにもつながる。
・理科が自分に関わることを重視して、環境のことや、エネルギーをどう使っていくのかなどを教えたい。指導要領で教えざるを得ないことでも、そこで何を教えたいかで考える。その情熱は子どもに伝わる。受験にも十分対応できる。ただ、簡単にすます内容は流す。
・自分が楽しいと思わないと、子どもには伝えられない。
・静岡にいるからこそ伝えたいことがある。例えば、地震とか液状化とかも。
・高校の「生物基礎」は、内容に生物学の新しい機構が含まれていて難しい。身近なものに結びつけるような例をあげて、難しく見せないようにしている。