科教協静岡「研修交流会」(2014年5月) 中・高校分科会で実施した実習から
鳥は哺乳類の心臓と同じく2心房2心室の構造を持っています。 ニワトリの心臓は、レバーを買うといっしょについているので材料の入手が簡単な上、解剖が安全カミソリでもできるので、手軽な解剖実習となります。
この実習で観察できること
① 2心房2心室の観察
4つの部屋が存在する → 恒温性につなげる
② 心臓の壁の厚さが違う → 心房心室の役割の違い、ポンプとしての役割の理解につながる
(注) 左心室と右心室がはっきりしない → 血液を送り出す器官であることが確認できない
観察すること
① 肝臓(レバー)と心臓をさわってみて、さわりごこちの違いを感じる
② 膜のような心房を観察する
③ 手でさわって、ぽこんとした方が右心室
④ 右心室を上に置く
⑤ 横に薄く刃を入れて、削ぐように刃を進める
⑥ 右心室(静脈血を肺に送る)が分かる
⑦ さらに薄く削いでいくと、左心室(肺からの血液を動脈に流す)が現れる
⑧ 右心室と左心室の大きさの違いを見る
⑨ 左心室の壁の厚さを見る
⑩ 左心室の下から上に向けてつまようじを入れると、大動脈につながっていることがわかる
【注】手軽に入手できる解剖実習には、教科書にもある魚やイカの解剖やブタの目玉の解剖の他、犬餌用の鶏の頭の水煮缶詰を使うとか、 煮干しの解剖(手とつまようじで可能)等もある。
文責:科教協静岡 長谷川静夫